研修目的
平成24年度から施行された社会福祉士及び介護福祉士法に基づく介護職員等による喀痰吸引等の実施の制度化に伴い、介護保険施設や障がい者施設等において適切に喀痰吸引等が実施できる介護職員等を養成することを目的として研修を実施する。
平成24年度から施行された社会福祉士及び介護福祉士法に基づく介護職員等による喀痰吸引等の実施の制度化に伴い、介護保険施設や障がい者施設等において適切に喀痰吸引等が実施できる介護職員等を養成することを目的として研修を実施する。
施設・事業所に所属し、たんの吸引等を行う介護職員等で、事業所管理者が本研修の受講者として推薦する者。
※同法人に指導看護師がおり、実地研修を行えることが必要です。指導看護師がいない場合は、当法人が実施する指導者養成研修を受講していただきます。
※指導看護師とは施設・事業所で実地研修の指導・評価をする看護師のことで、「喀痰吸引等研修指導看護師講習会」「医療的ケア教員講習会」等の受講修了者です。
厚生労働省が定める研修力リキュラム(表2)に基づき、喀痰吸引等に必要な基礎知識を50時間の講義(9日間)で学びます。
講義受講後、筆記試験(四者択一式)により、知識の習得を確認します。合格基準に達さない受講者に対しては、再試験を行います。
筆記試験合格者に対して、たんの吸引、経管栄養及び救急蘇生法の演習を行います。シミュレーター(たんの吸引訓練モデル、経管栄養訓練モデル)、吸引装置等を使用して、表3に示す行為の種類ごとに所定の回数を行います。
各行為について講師の評価を受け、国の「喀痰吸引等研修実施要綱(平成24年3月30日)」に定める「基本研修(演習)評価基準」の手順通りに実施できると認められた場合、演習の終了となります。
基本研修(講義及び演習)終了後、原則として所属事業所(法人内他事業所を含む)の利用者の協力を得て、指導看護師の指導の下で、表4に示す行為の種類ごとに所定の回数を行います。
実地研修は、原則として当法人が定めた期間内に行っていただく予定ですが、利用者の関係で実習が困難な場合は、期間の延長についてご相談に応じます。
※尚、実地研修で指導にあたる指導看護師がいない場合は、当法人主催による医療的ケア教員講習会(看護師の指導看護師講習会)を1日間受講していただきますので、別途通知します。
※所属施設にて指導看護師がすでにいる場合も、実地研修を開始するに当たり、指導看護師は「指導看護師説明会」に参加していただきます。
大分類 | 中分類 |
時間 |
1.人間と社会 | 1.5 |
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1)個人の尊厳と自立 | 0.5 |
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2)医療の倫理 | 0.5 |
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3)利用者や家族の気持ちの理解 | 0.5 |
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2.保健医療制度とチーム医療 | 2.0 |
|
1)保健医療に関する制度 | 1.0 |
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2)医行為に関係する法律 | 0.5 |
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3)チーム医療と介護職員との連携 | 0.5 |
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3.安全な療養生活 | 4.0 |
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1)たんの吸引や経管栄養の安全な実施 | 2.0 |
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2)救急蘇生法 | 2.0 |
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4.清潔保持と感染予防 | 2.5 |
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1)感染予防 | 0.5 |
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2)職員の感染予防 | 0.5 |
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3)療養環境の清潔、消毒法 | 0.5 |
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4)滅菌と消毒 | 1.0 |
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5.健康状態の把握 | 3.0 |
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1)身体・精神の健康 | 1.0 |
|
2)健康状態を知る項目(バイタルサインなど) | 1.5 |
|
3)急変状態について | 0.5 |
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6.高齢者及び障害児・者の「たんの吸引」概論 | 11.0 |
|
1)呼吸のしくみとはたらき | 1.5 |
|
2)いつもと違う呼吸状態 | 1.0 |
|
3)たんの吸引とは | 1.0 |
|
4)人工呼吸器と吸引 | 2.0 |
|
5)子どもの吸引について | 1.0 |
|
6)吸引を受ける利用者や家族の気持ちと対応、説明と同意 | 0.5 |
|
7)呼吸器系の感染と予防(吸引と関連して) | 1.0 |
|
8)たんの吸引により生じる危険、事後の安全確認 | 1.0 |
|
9)急変・事故発生時の対応と事前対策 | 2.0 |
|
7.高齢者及び障害児・者の「たんの吸引」実施手順解説 | 8.0 |
|
1)たんの吸引で用いる器具・機材とそのしくみ、清潔の保持 | 1.0 |
|
2)吸引の技術と留意点 | 5.0 |
|
3)たんの吸引に伴うケア | 1.0 |
|
4)報告及び記録 | 1.0 |
|
8.高齢者及び障害児・者の「経管栄養」概論 | 10.0 |
|
1)消化器系のしくみとはたらき | 1.5 |
|
2)消化・吸収とよくある消化器の症状 | 1.0 |
|
6)子どもの経管栄養について | 1.0 |
|
3)経管栄養法とは | 1.0 |
|
4)注入する内容に関する知識 | 1.0 |
|
5)経管栄養実施上の留意点 | 1.0 |
|
7)経管栄養に関係する感染と予防 | 1.0 |
|
8)経管栄養を受ける利用者や家族の気持ちと対応、説明と同意 | 0.5 |
|
9)経管栄養により生じる危険、注入後の安全確認 | 1.0 |
|
10)急変・事故発生時の対応と事前対策 | 1.0 |
|
9.高齢者及び障害児・者の「経管栄養」実施手順解説 | 8.0 |
|
1)経管栄養で用いる器具、器材とそのしくみ、清潔の保持 | 1.0 |
|
2)経管栄養の技術と留意点 | 5.0 |
|
3)経管栄養に必要なケア | 1.0 |
|
4)報告及び記録 | 1.0 |
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合計講義数 | 50.0 |
行為種類 | 実施回数 |
|
たんの吸引 | 口腔内 | 5回以上 |
---|---|---|
鼻腔内 | 5回以上 |
|
気管カニューレ内部 | 5回以上 |
|
胃ろう又は腸ろう | 5回以上 |
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経鼻経管栄養 | 5回以上 |
|
救急蘇生法 | 1回以上 |
行為種類 | 実施回数(第2号研修) | 実施回数(第2号研修) | |
たんの吸引 | 口腔内 | 10回以上 |
10回以上 |
---|---|---|---|
鼻腔内 | 20回以上 |
20回以上 |
|
気管カニューレ内部 | 20回以上 |
- |
|
経管栄養 | 胃ろう又は腸ろう | 20回以上 |
20回以上 |
経鼻経管栄養 | 20回以上 |
- |
※気管カニューレ内部のたんの吸引及び経鼻経管栄養の実地研修については、事業所内の実施体制
等を確認のうえ別途対応します。
※評価:最後の3回は連続して成功することと、トータルで総回数の70%以上の成功率が必要となります。
※原則として、所属事業所内あるいは連携事業所において、指導看護師の指導のもとで、上記全ての実地研修ができる(対象利用者がいて、同意書をいただくことができる)ことが必要です。ただし、所属施設等において、やむをえない事情等で、上記実地研修が難しい場合は、ご相談ください。
1号研修受講者の実施行為 |
2号研修受講者の実施行為 |
---|---|
喀疾吸引(口腔内) | 喀疲吸引(口腔内) |
喀疲吸引(鼻腔内) | 喀疾吸引(鼻腔内) |
喀疲吸引(気管力ニューレ内部) | |
胃ろう又は腸ろう | 胃ろう又は腸ろう |
経鼻経管栄養 |
30名 ※原則、先着順と致します。
尚、応募の状況によっては、喀痰吸引等が必要な利用者を早急に対応しなければならない事業所を優先し、選考させていただく場合がございます。
※詳細については、別紙を参照してください。
下記必要書類を郵送または持参してください。 (FAX不可)
留意事項 | |
(1) 受講申込書 | 事業所ごとに取りまとめて提出 |
---|---|
(2) 喀痰吸引体制確認シート | 所定の様式に記入 |
(3) 資格証明書 | 資格取得者は、証明書の写し |
(4) 看護師免許の写し | 所属施設で実地研修をする場合、指導看護師(予定を含む)の看護師免許の写し |
(5) 医療的ケア教員講習会申込書 | 所属施設で実地研修をする予定で、指導看護師が不在の場合 |
(6) 指導看護師の証明書の写し | 所属施設で実地研修をする予定で、すでに指導看護師がいる場合、都道府県の講習会修了証明書又は認定書、医療的ケア教員講習会修了証明書 |
(1)基本研修(講義(50時間)+演習)+実地研修は所属施設にて実施 68,000円
(2)基本研修(講義(50時間)+演習)+実地研修は外部の施設にて実施 93,000円
※テキスト代、資料代、研修中の損害保険料代を含みます。(事故報告等はヒューマンケアスクール大分にご連絡ください)
※お支払いいただいた受講料は、返還できませんのでご留意願います。
実地研修で指導にあたる医療的ケア教員講習会(看護師対象の指導看護師研修)は、月に1度実施致します。募集に必要な書類と看護師免許の写しをご提出ください。
申込書に記載された個人情報については、適正な管理を行い、本研修の運営及び認定特定行為業務従事者の認定及び登録特定行為事業者の登録以外の目的に利用することはありません。
全過程を修了した介護職員等に対しては、研修登録機関から「修了証明書」を交付致します。修了証明書を受けた介護職員等は、住民票所在地の都道府県に必要書類を添付のうえ申請すると、内容確認の後、「認定特定行為業務従事者認定証」の交付を受けることができます。